2025-04-24

現代の世界各国

ダボス会議長が辞任

ダボス会議長が辞任世界経済フォーラムの創設者であるクラウス・シュワブはグローバリゼーションの象徴となった。クラウス・シュワブ © Halil Sagirkaya / Anadolu via Getty Imagesクラウス・シュワブ氏は世界経済フォーラム(WEF)の会長を退任し、1971年に設立した同組織の50年以上に及ぶ指揮に終止符を打った。スイスの山岳リゾート地ダボスで毎年ビジネス界や政治界のリーダーが集まることで知られる世界経済フォーラムとその元リーダーは、グローバリゼーションの象徴となった。今年87歳になるシュワブ氏の辞任の決定は、前日の臨時理事会の後、WEFによって月曜日に発表された。WEFのニュースリリースによると、シュワブ氏は理事会に対し、「先日の発表に続き、88歳を迎えるにあたり、即時に会長および理事会メンバーの職を退くことを決定しました」と語った。ドイツ生まれのエンジニア兼経済学者であるシュワブ氏は、官民連携と国際協力を促進するためにWEFを設立したと言われています。在任中、シュワブ氏は相互接続性と相互依存の熱心な支持者として広く知られるようになりました。気候変動、不...
現代の世界各国

教皇フランシスコの死を利用して新たな工作を画策しているであろう米英情報機関

教皇フランシスコの死を利用して新たな工作を画策しているであろう米英情報機関 ローマ教皇フランシスコはイースター(復活祭)の演説でガザの和平を訴えた翌日に死亡した。この演説に限らず教皇フランシスコはイスラエルによるガザでの大量虐殺行為を強く批判し、ジェノサイド疑惑の調査を求め、病院への爆撃や人道支援活動のスタッフや民間人の殺害を非難してきた​。 2023年12月21日に教皇は、ガザでの爆撃は残虐行為であって戦争ではないと非難、ピエルバティスタ・ピッツァバラ枢機卿がガザへ入れなかったことを批判した。22日にイスラエル当局は枢機卿のガザ入りを許可したが、その日、教皇はイスラエルがガザで続けている子どもの虐殺を改めて非難している。 2022年5月にはウクライナで戦闘が始まった原因について教皇フランシスコはロシアの玄関先でNATOが吠えたことにあるのではないかと語り、ウラジミル・プーチン露大統領と会談する希望も口にしていたが、ウクライナ正教会で首座主教を務めるエピファニーは、教皇が「ロシアの侵略」を支持したために死んだと嘲笑している。 ​ローマ教皇庁はシリアでの戦争も西側の政府や有力メディアの宣...
現代の日本

コメ農家から見た「令和のコメ騒動」 減反政策で農業潰してきた国 富山県の米農家に聞く

コメ農家から見た「令和のコメ騒動」 減反政策で農業潰してきた国 富山県の米農家に聞く全国各地から集まった30台のトラックが都心を行進した「令和の百姓一揆」(3月30日、東京都港区)本紙は11日と12日、れいわ新選組が東京大学大学院特任教授の鈴木宣弘氏を講師に招き、全国各地で開催している「ごはん会議」(全国21カ所で開催を予定)を取材した。会場では、日本の食料安全保障をめぐり真剣な議論が続いており、地元の生産者も多数参加している。そのなかで、富山県内で長年コメを生産してきた稲作農家から、現在大問題になっている「令和の米騒動」で明るみになった日本の農政の問題や、農業生産現場の実情について話を聞いた。以下、インタビューで農家が語った内容を紹介する。(文責・編集部)◇      ◇ 私が住んでいる地域には、営農組合、大規模農家(10町以上)、小規模農家(10町未満)などさまざまな形態・規模の農家がおり、稲作をしている。 私は40年以上稲作をやってきた。現在は個人で7町の田を持っており、その他数人の仲間と営農組合を立ち上げ計13町の田で稲作をしている。今は高齢化が進み、私も70代後半にさしかかっ...
現代の日本

給付も減税も

給付も減税も トランプ関税による国内への影響を懸念して、なにやら石破政府が国民1人につき3~5万円を給付するといい始めた。内閣支持率が低迷するなかで、これは誰がどう見たって夏の参院選対策であるが、配らないよりも配るにこしたことはない。みなが物価高でヒーヒーいっている折、どうせなら公明党案の1人10万円でお願いしたいところである。それでも消費税なり物価高で吸い上げられてきた額には到底及ばないし、少しは家計の足しになる程度なのだ。 少数与党になった自民党にとって、仮に夏の参院選で惨敗でもしようものなら、政権基盤は今以上にぐらつくことになる。世間の風当たりが強いことを自覚しているからなのか、冷ややかな視線に彼らは焦っているのである。なにかご機嫌とりをしなければ――と。国民の暮らしを心配して給付に乗り出すのではなく、自分たちの議席の心配をして給付するわけで、動機としては転倒しているしふざけてもいるが、もらう側としては一時的なものであっても配らないよりは配るほうがよい。投票をどうするかは別として、おおいにばらまいてご機嫌をとりにきなさいと思うのだ。有権者が大切にされるのはいつも選挙の前だけである...
科学論

「重いダンベル」と「軽い風船」の違いを本気で考えてみたら…アインシュタインの相対性理論にたどりついた「深すぎるワケ」

「重いダンベル」と「軽い風船」の違いを本気で考えてみたら…アインシュタインの相対性理論にたどりついた「深すぎるワケ」「重いダンベル」と「軽い風船」の違いとは?前の記事で紹介したW粒子、Z粒子、物質素粒子。これらに質量を与えているのは、素粒子の標準理論に組み込まれたヒッグス機構という仕組みです。ただし実は、原子核を構成する陽子や中性子の質量は、ヒッグス機構で与えられているのではありません。では、陽子や中性子に質量を与える仕組みとは? 本記事では、あらためて質量とは何かという話をします。重いダンベルと軽い風船。2つの違いは、どこからくるのでしょう。それを考える前に、まずは「重い」というのがどういうことかを考えてみましょう。photo by iStock私たち自身の体はもちろん、地球上の物質はすべて重力によって地球に引き付けられています。重い物質は強く、軽い物質は弱く。つまり、重さとは重力の働く強さだと考えてもよさそうですね。実際、ニュートン博士の万有引力の法則によれば、すべての物質には質量に比例した大きさの重力が働きます。地上では、物質の質量とそれに働く重力の間に比例関係があり、比例定数を...