2025-03-21

米国の歴史

JFK暗殺に関する文書の機密解除で明らかにされない情報

JFK暗殺に関する文書の機密解除で明らかにされない情報 アメリカの国立公文書館は3月18日、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺記録コレクションに含まれ、これまで機密扱いのため公開されなかった文書のうち約6万3000ページをウェブサイトにアップロードした。今後、さらに文書が公開される予定になっている。ドナルド・トランプ大統領は就任直後にケネディ大統領、ロバート・F・ケネディ上院議員、公民権運動家マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの暗殺に関連する政府文書の機密解除を求める大統領令に署名していた。 しかし、一般的に言って、最高機密に属す事実の決定や命令は口頭だけで行われ、それに準ずる情報は文書化されていても問題化すれば速やかに廃棄されてしまう。今回の機密解除で決定的な情報が明らかになる可能性は小さいが、想定外の場所から重要な文書が出てくることもあるため、公開を嫌がる人も少なくないはずだ。JFK暗殺の場合、CIAはイスラエルの情報機関に関する情報の開示に異議を唱えていたとされている。 1963年11月22日にダラスで暗殺される前、ケネディ大統領は強大な勢力と緊張関係にあった。 例えば、大統領に...
現代の日本

地下鉄サリン事件から30年、しかし真実は未だ闇の中

地下鉄サリン事件から30年、しかし真実は未だ闇の中オウム事件は、サリンなどの散布での殺人、つまりは犯罪である。犯罪なるものは、各種の欲望から生まれる、窃盗、強盗、詐欺、横領、背任、強姦、あるいは、恨み辛みから生じる、殺人、傷害、暴行等で、犯罪には、必ず動機なるものが存在するものである。しかし、このオウム事件に関しては、さっぱり動機が見えてこない。ハルマゲドン、地球最終戦争と言われても、そんなものが犯罪の動機であろうはずがない。麻原教祖は昔はニセ薬売りで、九州の暴力団組長のマッサージ師もしていたとか、そんな、お方が多くの人々から尊敬され、事件の首魁とは、どう考えても理解に苦しむところである。小さな教団であったオウム真理教が急に信者が増えたのは、元赤軍の早川氏がT協会から20人を連れて来てからのこと。ここから一気に信者が千人近くになった。どんな組織でも力の背景となるものは金である。私が一番わからないのは村井氏刺殺事件である。村井氏は何で殺されなければならなかったのか。以前、マスコミによるオウムの資産についての質問に、正直な村井氏は、一千億円と答えた。これには私も驚いた。まさか、地方での土地...
現代の世界各国

「アメリカ一極化の破綻と新たな道拓く独自外交」 ジェフリー・サックス教授(コロンビア大学)の欧州議会での講演《下》

「アメリカ一極化の破綻と新たな道拓く独自外交」 ジェフリー・サックス教授(コロンビア大学)の欧州議会での講演《下》ヤヌコーヴィチ政権を転覆させたクーデター「マイダン革命」がくり広げられたキエフのマイダン広場(2014年2月)「マイダン革命」からウクライナ戦争へジェフリー・サックス氏 2014年、アメリカはウクライナのヤヌコーヴィチ政権を打倒するために積極的に動いた。コロンビア大学の同僚ビクトリア・ヌーランド(米国務次官補)と、アメリカの駐ウクライナ大使ジェフリー・パイアットの電話が傍受されたことはすでに誰もが知っている。これ以上の証拠はない。ロシアは通話内容を傍受してインターネット上に公開した。ぜひ聞いてほしい。 興味深いことに、この件に関与した彼らは全員、バイデン政権下で昇進した。これが「仕事」なのだ。「マイダン革命」(ヤヌコーヴィチ政権打倒のクーデター)が発生した直後、私は連絡を受けた。「サックス教授、新しいウクライナ首相が経済危機についてあなたと話したがっている」と。私はすぐにキエフへ飛び、マイダン広場を案内された。そして、いかにアメリカがマイダン周辺にいたすべての人々のために資...
生命科学

だってそれ、結局「神様のやったこと」にしてないか…? 量子力学で「高名な物理学者」の言葉に噛みついた「生化学者のこだわり」

だってそれ、結局「神様のやったこと」にしてないか…? 量子力学で「高名な物理学者」の言葉に噛みついた「生化学者のこだわり」コアセルベートと「化学進化」1935年、モスクワにソ連科学アカデミー・バッハ記念生化学研究所が設立されると、オパーリンはその副所長に就任し、植物の加工などについての実務的な研究を行う傍ら、生命の起源の考察も進めていきました。そして1936年には、前著の小冊子『生命の起原』を大幅に拡張した『地球上の生命の起源』を発表します。少しくわしい人は、オパーリンというと「コアセルベート」を連想し、それについて書かれたのは1924年の『生命の起原』であるという印象を持っているかもしれませんが、コアセルベートが登場するのは、この1936年版が初めてです。というのは、オランダの化学者H・G・ブンゲンブルク・デ・ヨングが「コアセルベート」という命名をしたのが1929年だからです。前述のようにオパーリンは、コロイド溶液を生命のもとと考えていました。しかし、この溶液は、他の物質を加えるなどすることにより、コロイドが高濃度に集まった部分と低濃度の部分の2つに分離することがあります。これをコア...