2024-07-01

現代のロシア

戦争と罰  “Yankee, go home!”「ヤンキー、帰れ!」

では、ヨーロッパの安全保障にとって最も深刻な脅威とは何でしょうか。「ヨーロッパにとっての主な脅威は、軍事、政治、技術、イデオロギー、情報の各側面で、米国への依存が決定的に高まっていることです。」ロシアは、冷戦の終結とともに 35 年前に終わるはずだった第二次世界大戦の 80 年間の名残である米国の占領からヨーロッパを解放することを望んでいます。プーチンは、今後米国が果たす役割をどう見ているのでしょうか。「長期的には、ユーラシア地域における外部勢力の軍事的プレゼンスを段階的に廃止することが必要です。」これはおそらく、誰もが考えつく最も穏やかで丁寧な「ヤンキー、帰れ!」という表現でしょう。戦争と罰「戦争と罰」は、偉大なロシアの作家トルストエフスキーの傑作小説というだけでなく、ロシアの外交政策でもあります。ロシアを滅ぼすという希望を持ってロシア国境で戦争を起こし、負けたとします。次に何が起こると思いますか? 平和ですか? いいえ、罰を受けるでしょう。教訓的な観点から、あなたが受ける罰は、財政、経済、政治、社会、文化の 5 つのカテゴリに分けることができます。財政面では、銀行機関は敬遠され、通...
現代の世界各国

西側諸国のプロパガンダの排除が絶対目標

地球上の少数派である西側諸国の極めて偽善的な行動を容認する国や人々は、世界中でますます少なくなっています。実際、西側諸国が地政学的および地経学的敵対国を「偽情報」キャンペーンで非難するとき、当然ながら、世界中でそのようなキャンペーンを行っている否定できない人物が、まさにそのようなキャンペーンとその関連エージェントを通じて、主権国家の不安定化という目的を達成することに慣れている小さな西側諸国であるということを認識することを忘れています。今や、それは真実ですが、その成功ははるかに少なくなっています。西側諸国のプロパガンダの排除が絶対目標地球上の少数派である西側諸国の極めて偽善的な行動を容認する国や人々は、世界中でますます少なくなっています。実際、西側諸国が地政学的および地経学的敵対国を「偽情報」キャンペーンで非難するとき、当然ながら、世界中でそのようなキャンペーンを行っている否定できない人物が、まさにそのようなキャンペーンとその関連エージェントを通じて、主権国家の不安定化という目的を達成することに慣れている小さな西側諸国であるということを認識することを忘れています。今や、それは真実ですが、...
現代の中国

南半球で西側諸国を出し抜く中国

したがって、中国が「衰退」しているわけでも、過剰生産能力の問題や課題に直面しているわけでもないことは間違いない。それどころか、現状では、中国は積極的に南半球における存在感を利用して、西側中心の世界政治・経済秩序と競争し、それを打ち負かし、取って代わろうとしている。この全体的な貿易と、西側が支配するシステムからの脱却は、通貨スワップ協定による脱ドル化によって強化されている。中国はすでに世界中で少なくとも40の通貨スワップ協定に署名しており、これは西側諸国の制裁を受けない中国貿易網が徐々にだが確実に拡大しており、まもなく世界全体ではないにせよ、ほとんどを巻き込むほどに広まることになることを意味している。一方、西側の政策立案者たちは、中国の支配という現実に目をつぶるのに役立つ分析を今後も生み出し続けるだろう。南半球で西側諸国を出し抜く中国中国経済の健全性、特に輸出の健全性を予測する場合、西側の政治・経済専門家のほとんどは、主に中国と西側諸国(米国とEU)との貿易・経済関係に注目する傾向がある。こうした評価を行う際、専門家は中国と「グローバル・サウス」(ASEAN、南アジア、中東、アフリカ、中...
欧州の歴史

この水に100万市民の命がかかっていた…ローマ帝国の水道「驚愕の精密さ」

ギリシャ・ローマ時代の科学、技術のレベルはかなり高かったようです。自然現象をしっかり観察し、その原理や摂理を応用して、これを科学、技術にまで昇華させる。そして、国家や社会の基盤建設を実現させていく思考過程は現代の科学技術にかけている思考のようにも思います。この水に100万市民の命がかかっていた…ローマ帝国の水道「驚愕の精密さ」古代ローマの時代、ローマ水道が建築されました。6月24日は、そのうちの1本であるトラヤナ(トライアーナ)水道が完成した日です。ローマ帝国は、帝国内の各大都市において水道を建設しましたが、なかでも最大の都市ローマには、500年あまりにわたり、11本もの水道が開鑿(かいさく)されました。このうち、トラヤナ水道は、帝国内の公共施設の強化に努めたトラヤヌス帝(在位期間は98年 〜117年)の時代、紀元109年にローマへの10本目の水道として完成したものです。トラヤナ水道は、初期に造られたアッピア水道(紀元前312年)やアルシエティーナ水道(紀元前2年ころ)の水量や水質に問題が生じてきたために、造られました。ローマの北西30kmほどのところにあるブラッチャーノ湖で取水され、...
日本の技術

天皇の陵墓も例外にあらず…! 周濠構造に秘められた「古代日本人の超技術」

すでに述べたように、水田稲作にとって最も重要なのは、いうまでもなく、水の安定的確保であるが、天候に左右される「自然の水」に頼らないためには灌漑用水が必要である。具体的には、溜池と灌漑用水路である。水田の広さは溜池の容積、つまり貯水量に比例するだろう。古墳周濠の容積を大きくすればするほど開拓可能な水田の面積が増し、結果的に稲の収穫量が増す。古墳周濠の容積は、古墳の数と規模に比例する。実際、図3に示されるように、纏向地域には少なからぬ古墳が存在する。天皇の陵墓も例外にあらず…! じつは、古墳は「単なる権力者の墓」ではなかった。周濠構造に秘められた「古代日本人の超技術」卑弥呼の墓崇神天皇陵の手前の山辺道を右折すると、龍王山ハイキングコースに入る。今回は山辺道を直進したが、ちょうど2年前の4月、山頂(586m)まで約5kmの古墳巡りを楽しんだ。少なからぬ横穴墓を探しながらの山登りハイキングである。いくつかの横穴墓には入ることができる。山頂に達する頃にはかなりの汗をかくが、そこは箸墓(はしはか)古墳、大和三山の耳成山(みみなしやま)、畝傍山(うねびやま)、香具山(かぐやま)を眼下に、そして二上山...
日本の技術

この水は「はるか未来の民」をも思う「天皇の心」なのかもしれない…なんと「2000年もの間」田をうるおしてきた崇神天皇陵「驚愕の構造」

今般、私が山辺道を実際に歩いて最も驚き、感動したのは、古墳周濠の水は「古墳時代」だけのものではなく、現在まで連綿と1500年以上もの間、水田耕作の灌漑用水の「溜池」として使われているのを自分の目で確かめられたことである。崇神天皇陵周濠の水は、底樋と斜樋を通して、灌漑用水として周囲の水田(写真2参照)に供給されている。つまり、図2に示すように、崇神天皇陵の周濠は3つの池で構成されており、いまでも「現役」の灌漑用水溜池なのである。崇神天皇陵周濠の満々とした貯水を目の前で見た私は、崇神天皇が詔した「農は国の基本である。人民のたのみとして生きるところである。今、河内の狭山の田圃は水が少い。それでその国の農民は農を怠っている。そこで池や溝を掘って、民のなりわいを広めよう」という言葉を思い出した。2000年以上も前の崇神天皇の詔は、いまも生きているのである。この水は「はるか未来の民」をも思う「天皇の心」なのかもしれない…なんと「2000年もの間」田をうるおしてきた崇神天皇陵「驚愕の構造」「古代の超技術」の謎を解く私が古代世界史に興味をもったきっかけは、小学生の頃に『少年少女世界の歴史 第一巻 古代...