阿部正弘 ~ 平和的開国のリーダー
No.1394 阿部正弘 ~ 平和的開国のリーダー ■■ Japan On the Globe(1394)■■ 国際派日本人養成講座 ■■ 人物探訪: 阿部正弘 ~ 平和的開国のリーダー 阿部正弘率いる幕末の幕閣は、高い外交能力を駆使して、平和的な開国を成し遂げた。 ■1.「幕府の高い外交能力は特筆されるべき」 __________黒船来航と日本開国について、日本には今なお次のような理解が広く存在している。(1)無能な幕府が、(2)強大なアメリカの軍事的圧力に屈し、(3)極端な不平等条約を結んだとする説である。・・・ しかし、日本側の記録にとどまらず、日米双方の資料を丹念に読み、さらに英米競争の資料や中国情報、オランダ情報などを総合的に読むと、幕府無能無策説・アメリカ軍事圧力説・極端な不平等条約説という三段論法は、歴史の実像と大きくかけ離れていることが分かる。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ こう語るのは、加藤祐三・横浜市立大学名誉教授の『幕末外交と開国』です。加藤教授は「歴史の実像」をこう表現しています。__________ 日米和親条約は一門の大砲も火を噴かず、平和的な交渉によって結ばれた。...